はじめに
最近、マラソンやランニングがブームだと言われています。特にコロナ禍以降、「一人でできる運動」として注目され、市民ランナー人口は急増しました。私自身もこの一年、「少し走ってみようかな」と思い立ち、ランニングを始めることにしました。
元々、私は走ることが苦手で、学生時代は部活動で毎日のように走らされていました。吐くほどの練習で、走ること自体が苦痛でしかなかったのです。社会人になってからは筋トレ派で、夜の自由時間はほぼ毎日ジムに通うほどでした。しかし、子どもが生まれてからは、自由な時間がほとんど取れなくなり、ジム通いを断念。代わりに自宅からすぐにできるランニングを始めてみることにしたのです。
このブログでは、走ることが苦手だった私が、どのようにしてハーフマラソンに挑戦する段階まで進んだかを、練習の工夫、道具選び、心の変化まで含めて詳しく紹介します。ランニング初心者の方や、運動を習慣化したい方の参考になれば幸いです。
走るのが好きじゃなかった私が、なぜ走り始めたのか
正直に言うと、私は走ることが嫌いでした。部活動での過酷な練習、筋肉痛や息切れの日々、そして毎回測られるタイム。楽しい思い出はほとんどありません。
社会人になっても、筋トレで体を動かすことは好きでしたが、長距離ランニングは避けてきました。筋トレは短時間で成果が分かる一方、ランニングは結果が見えにくく、苦痛が勝ってしまうからです。しかし、子どもが生まれるとジムに通う時間は激減。自宅周辺で少しずつ運動する方法を探した結果、「ランニング」にたどり着いたのです。
始めるきっかけは、単純に「体力維持」と「ストレス発散」の両方を兼ねられる手軽な運動を探していたからでした。さらに、ランニングアプリやスマートウォッチを活用すれば、自分の成長を可視化できるという魅力もありました。
最初の壁:2kmも走れない
初めてスニーカーで走ってみた日、想像以上の苦しさに直面しました。まだ2kmも走らないうちに息が上がり、足は痛み、ペースも全く分からない状態。
最初の2週間は、無理に距離を伸ばそうとせず、短い距離をゆっくり走ることだけを意識しました。それでも、1回目は1kmでギブアップした日もありました。しかし、日々続けることで少しずつ距離を伸ばすことができました。
- 1週目:1〜2kmを5〜6分/kmペースで完走
- 2週目:2km完走が目標、呼吸法を意識
- 3週目:3kmをゆっくりペースで走り、筋肉痛に注意
- 4週目:5kmを試走、疲労度を記録
この段階で学んだことは、「無理をせず、継続することが最重要」 ということです。短い距離でも毎日走ることで、体力が少しずつついてくるのを感じました。また、走った後にストレッチや軽い筋トレを組み合わせることで、疲労を溜めすぎず継続できることも分かりました。
冬のブランクと再スタート
順調だったランニング生活も、冬の寒さで4ヶ月ほど休止することになりました。寒さや雨、日照時間の短さは、ランニング初心者にとって大きな壁です。春に再開したときは、体が鈍っており、再び最初からスタートしなければなりませんでした。
ただ、不思議なことに、以前よりも少し楽に走れる感覚がありました。以前より距離もペースもスムーズに戻り、走ることに対して「楽しい」と感じる瞬間が増えてきたのです。これは、筋トレで培った基礎体力や心肺機能が、走力回復に役立った結果だと思います。
練習メニューの工夫と週ごとの進捗
私はランニングの習慣を定着させるため、段階的に距離とペースを調整しました。また、週ごとに目標を設定し、疲労度や心拍数も記録することで無理のない成長を目指しました。
週間練習例(初心者~中級者)
週 | 練習日 | 距離 | ペース | 補足 |
---|---|---|---|---|
1-2 | 週3回 | 2km | ゆっくり(6:00〜6:30/km) | フォーム確認、呼吸法意識 |
3-4 | 週3回 | 3km | 6:00/km前後 | ストレッチを必ず実施 |
5-6 | 週3回 | 5km | 5:30〜6:00/km | 心拍数ゾーンを確認 |
7-8 | 週3回 | 6km | 6:00〜6:10/km | 無理せず、ペースを落としてもOK |
9-10 | 週3回 | 8km | 6:05〜6:15/km | 長距離走に慣れるためのペース |
11-12 | 週3回 | 10km | 6:10/km前後 | 持久力向上を意識 |
13-14 | 週3回 | 12km | 6:10〜6:20/km | ペースより完走を優先 |
15-16 | 週3回 | 15km | 6:15〜6:25/km | ハーフマラソンを意識した距離走 |
※練習ペースはあくまで目安です。体調や経験に応じて調整してください。距離が長くなるほどペースを落としても構いません。重要なのは、完走と継続です。
大会への挑戦と道具選び
大会に挑戦することを決めたとき、目標を具体化することでモチベーションが大きく変わりました。さらに、距離やペース、心拍数を管理するために、GARMIN Forerunner 965を購入。
最新モデル970もありましたが、価格10万円超と通話機能は不要と判断。965でも十分な性能で、バッテリー持ちや操作性に大満足。心拍数ゾーンやペース配分を管理できるため、疲労の過負荷を防ぎつつ、長距離走に慣れることができました。
ハーフマラソン挑戦の現状
21kmという距離は、初心者にとって簡単ではありません。先日18km地点で脚が止まり、前に進めなくなる場面もありました。しかし、挑戦を諦めずに続けることで、少しずつ距離を走り切る体力と精神力がついてきました。
この段階では、休養日や栄養管理も意識しました。長距離走では疲労が蓄積しやすく、筋肉の回復が遅れると怪我やパフォーマンス低下につながるからです。
ランニングのメリット:生活と心の変化
ランニングを続ける中で、体力だけでなく心にも良い変化が現れました。
- 心のメンテナンス:日々の忙しさの中で、自分と向き合う時間になる
- 生活リズムの改善:朝ランを習慣化することで、早寝早起きが自然と定着
- 自己効力感の向上:「走れなかった距離」を乗り越える達成感が得られる
- 集中力向上:仕事や家事での効率が上がる
走ることが苦手だった私が、今では「自分と向き合える時間」と感じるほどになりました。ランニングは単なる運動ではなく、心身の健康を支えるライフスタイルの一部になっています。
大会当日に向けた準備
大会前は、体調管理・装備・ペース戦略の3点を重点的に準備しました。
- 体調管理
- 前日はしっかり睡眠を確保
- 食事は消化の良い炭水化物中心
- 水分補給を忘れず、塩分も適量摂取
- 装備準備
- シューズは練習で慣れたもの
- 服装は季節に合わせて軽量・通気性重視
- ガーミンでペース・心拍数を確認
- ペース戦略
- 前半は抑え気味に、後半に余力を残す
- 心拍数を目安に無理なく走行
これらの準備により、大会当日も安心して挑戦できる状態になります。
まとめ
走ることが苦手でも、特別な理由がなくても、段階的に挑戦することでハーフマラソンに挑戦できます。小さな目標から始め、距離とペースを徐々に伸ばすことが成功の鍵です。
ランニングは単なる運動ではなく、生活習慣改善や心の安定にもつながります。初心者でも、正しい計画と無理のない練習を継続すれば、市民ランナーとして大会に挑戦できるのです。
コメント