バラナシの夜。輪廻転生を信じるヒンドゥー教徒にとって、ガンジス川(現地名:ガンガー)での火葬は聖なる儀式。私もその様子を目の当たりにした。
火力が弱く、完全に焼けきらないまま遺体が川に流されていく。生と死が交錯する瞬間、現実の重さが胸に迫ってくる。川で沐浴をする人々もいたが、私はどうしてもその勇気が出なかった。
そんな中、ラビが突然怒鳴り込んできた。彼の紹介した土産店で買い物をせず、別の店で購入したことに怒っていた。「親切にしたのに裏切られた」と彼は言った。
確かにラビは親切だった。でも、その見返りとして「ここで買え」と強制されるのは違う気がした。旅を通して人の善意と商売の線引きの難しさに直面することも多かった。
それでも、街の喧騒、出会い、驚き…どれもが記憶に残る。バラナシで過ごした数日は、旅の中でもひときわ濃い日々だった。
次回:「インド放浪記⑤:帰国と“聖なる牛丼”」へつづく

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