インド放浪記①:ニューデリーの洗礼と路上の子どもたち

旅日記 / Travel Diaries

今から15年ほど前、学生時代の私は、金銭的な余裕もない中でバックパックを背負い、格安航空券を使ってインドへ旅立った。スマホもWi-Fiルーターもない時代。手元にあったのは『地球の歩き方』一冊だけだった。

降り立ったのはニューデリー。空港の外に出た瞬間、肌に突き刺さるような乾いた熱気に包まれた。日本のような蒸し暑さではない。空気はカラッとしているのに、体感は猛烈に暑かった。

ガイドブックを手に持つ私に、すぐに人だかりができた。小さな子どもたちが群れをなし、あっという間に囲まれる。中には地図を覗き込んで勝手に道案内を始める子もいた。初めての土地で、何が正解かも分からない中、彼らの助け(あるいは仕掛け)に導かれるように目的の宿を目指した。

本当に宿まで案内してくれた子にはチップを渡したが、まったく違う宿へ連れて行こうとした者にはきっぱり断った。おそらく中間マージン目当てだったのだろう。インドの社会には、持つ者が持たざる者に「渡す」構造がある。旅の初日からその一端を垣間見た。

宿に着いてまず確認したのは、シャワーの有無、そしてエアコンの有無。500〜1000円ほどで最低限の清潔さと快適さを得られる宿を選んだ。衛生的にギリギリな宿も多い中、「そこそこちゃんとしてる」宿を選ぶ判断力は、この後の旅でも重要なものとなる。

翌日には、インド屈指の観光名所「タージマハル」のあるアグラへ向かう計画を立て、鉄道駅へ向かう。しかし、そこでもまた“インドの洗礼”が待っていた——。

次回:「インド放浪記②:アグラで見た白と黒のタージマハル」へつづく

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