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私は医師として働くようになって、収入が学生時代や研修医の頃に比べて格段に増えました。ですが、その一方で思うのです。「収入が増えたからといって、みんなが資産を築けているのだろうか?」と。
実際、私の周囲には収入に応じて生活レベルを上げ、新しい趣味に手を出したり、高額なモノを買ったりする人も少なくありません。もちろんそれ自体を否定するつもりはないのですが、それが“資産形成”に繋がっているかというと、少し疑問です。
そんなときに、改めて読み返したのが**『隣の億万長者(The Millionaire Next Door)』**という一冊。アメリカで長年読み継がれている、富裕層の実態を分析した名著です。実際に読んでみて、私の今の考え方や生活習慣は、まさにこの本のエッセンスに沿っているなと感じました。
◆ 「隣の億万長者」に共通する7つの特徴
この本では、見た目は質素だけれども実は資産家、という“本物の億万長者”たちに共通する行動パターンが紹介されています。中でも特に印象的だった内容を、私自身の体験と重ねてご紹介します。
① 収入よりも低い支出で生活する
お金を増やす基本は「稼ぐよりも、まず使わないこと」。この本に出てくる億万長者たちは、派手な車にも豪華な家にも興味がありません。私も日常的にポイ活を取り入れたり、**中古品(2ndストリート最高です)**を活用したり、セール期間を狙ってネットショッピングをしたりと、無理せず自然体で支出を抑えるよう心がけています。
② 資産形成に積極的
支出を抑えて生まれた余剰資金は、インデックス投資に回しています。今のうちから“お金にも働いてもらう”仕組みをつくり、将来の不安を減らしておく。お金は使うための道具であると同時に、時間を生み出す味方だと思っています。
③ 親の援助に頼らない
私自身、社会人になってからは親からの経済的援助は受けていません。本書でも、「親の資産をあてにせず、自分の力で築いた富こそが真の資産である」と強調されていました。援助が習慣になると、貯めるよりも“もらう・使う”思考に傾きやすいというのは、非常に納得のいく指摘でした。
④ 子どもにも資産をあてにさせない
本物の億万長者は、自分の子どもに過剰な援助をしないという特徴もあります。親の富に頼らせず、子ども自身が人生を切り拓けるように育てる。これは、自立した大人を育てるための大切な視点だと思います。
⑤ 金融情報への感度が高い
私も金融や経済に関する情報は日常的にチェックしています。資産運用やお金の管理に関してアンテナを張っておくことが、良いタイミングでの投資判断やライフプランの見直しに繋がると思います。
⑥ 自分に合った仕事を選んでいる
億万長者は、好きで長く続けられる職業に就いているという点も見逃せません。私も、自分の成長が実感できる場所を選び、やりがいや使命感を大切に働いています。お金のためだけでなく、人生の満足度を高めるための仕事選びが、長期的に見て資産形成にもプラスに働くと思っています。
⑦ ステータスや見栄にとらわれない
私が目指すのは、“人からどう見えるか”よりも“自分がどう生きたいか”。ブランドやステータスにとらわれてお金を使うのではなく、「これで十分幸せ」と思える自分の価値観を持つことが、精神的にも経済的にも安定するための第一歩だと思っています。
◆ まとめ:堅実で自分らしい「お金の使い方」が未来をつくる
『隣の億万長者』が教えてくれるのは、「どれだけ稼いでいるか」よりも「どうお金と付き合っているか」が重要だということです。
世の中には、高収入であっても支出が大きく、実はほとんど資産が残っていないというケースが少なくありません。見た目が豪華だったり、ブランド品を身につけていたりしても、それが“資産家”を意味するわけではないのです。
本当に大切なのは、自分の価値観に基づいてお金を使うこと。
生活レベルを無理に上げることではなく、満足感のある暮らしや、将来への安心を少しずつ積み上げていくことが、長い目で見て本当の豊かさにつながるのだと、この本は教えてくれました。
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