◆ 試験の概要と受験のきっかけ
2024年、私は「がん治療認定医試験」を受けて、ありがたいことに合格することができました。
この試験は、がん医療に携わる医師が一定の知識と経験を有していることを示す資格で、全領域をカバーする内容が出題されるのが特徴です。
私は産婦人科医として日々婦人科腫瘍に関わっていますが、試験問題60問中、自分の専門領域からの出題はわずか1問のみ…。
正直、思った以上に「マイナー科には厳しい試験だな」と感じました。
◆ 試験の形式と流れ
試験はCBT形式で、60問・85分。
時間が足りないと感じることはなく、むしろ余るくらいでした。
合格ラインは**正答率70%**で、これがまたなかなかの難関。
2024年時点で、受験資格を得るには以下の手順を踏む必要があります:
- 教育セミナーの申し込み(必須)
- 送られてくる教育セミナーテキストの学習
- オンデマンド講義の視聴完了で、試験資格が付与される
私自身は、セミナーと試験をセットで25,410円で申し込みました。金額的にはやや高めの印象です。
◆ 使用した教材と勉強方法
試験勉強では、最初に『腫瘍学問題集(がん治療認定医試験・がん薬物療法専門医試験対応)』を購入し、何周も解きました。
ただ、率直に言うと――
「問題集は本番であまり出ませんでした」
問題集の中でも「がん治療認定医試験類似問題」と書いてある箇所だけを軽くやる程度でよかったかもしれません。
それよりも重要だったのは以下の2つ:
- 教育セミナーテキストを繰り返し読むこと
- オンデマンド授業の内容をしっかりノートにまとめること
私はWordでまとめノートを作って、直前期に何度も見返しました。
結果的に、授業で強調されていた内容がそのまま試験に出た印象でした。
◆ 試験当日の様子と印象
会場では、後輩の外科医も受けに来ていて驚きました。
他にも、内科・外科などメジャー科の知り合いが多くいて、私のようなマイナー科(産婦人科)出身者は珍しい存在だったように感じます。
問題も、他科の診断や薬物治療など、普段あまり接しない内容が多く、
婦人科腫瘍については「糖尿病が子宮体癌のリスクになる」レベルの簡単な1問だけ…。
「これで70%超えるのは厳しいな…」というのが率直な感想でした。
試験後は後輩に車で家まで送ってもらい、道中で答え合わせをしたのですが、回答の一致率が低くてさらに絶望。
「これは落ちたな」と本気で思っていました。
◆ 合格発表とその後
ところが!
奇跡的に合格していました。本当にほっとしました。
後輩にも「先輩、絶対落ちたと思ってました(笑)」と笑われましたが、実は私もそう思ってたんです…。
◆ これから受ける人へアドバイス
- 申し込みは早めに(7月ごろから募集開始・セミナー定員は約1200名)
- テキストとオンデマンドの授業を最優先で活用すること
- 問題集は「導入教材」として軽く使う程度でOK
- ノート作りは超重要!Wordや手書きなど、自分に合う方法で残す
◆ 使用した問題集(リンク)
本番では出題が少なかったとはいえ、導入には使えた教材なのでリンクを貼っておきます:
『腫瘍学問題集』
◆ まとめ
「がん治療認定医試験」は、決して甘くない試験です。
特にメジャー科ではない方にとっては、「何が出るか読めない」こともあり、広く浅く+講義をしっかり拾う力が問われると感じました。
とはいえ、しっかり準備すればマイナー科の医師でも合格可能です。
未来の受験者の方にとって、この記事が少しでも参考になればうれしいです!
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