『チーズはどこへ消えた?』──変化が怖いすべての人へ

レビュー
Amazon.co.jp: チーズはどこへ消えた? (扶桑社BOOKS) eBook : スペンサー・ジョンソン, 門田美鈴: 本
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1|たった96ページ。でも20年以上読み継がれる理由

1998年に出版された**『チーズはどこへ消えた?』(原題:Who Moved My Cheese?)**は、発売以来全世界で3,000万部以上を売り上げ、今なお読み続けられているビジネス書・自己啓発書の名著です。

IBMやメルセデス・ベンツなどの大企業が研修に使うなど、個人だけでなく組織にも響く内容として、多くの人に支持されています。


2|1分でわかる『チーズはどこへ消えた?』のあらすじ

舞台は、巨大な迷路とそこに住む4つのキャラクター。

キャラクタータイプチーズが消えた時の行動
スニッフ(Sniff)嗅覚型変化の兆しを感じ取り、すぐに行動
スカリー(Scurry)行動派すぐさま新しいチーズを探しに走る
ヘム(Hem)保守的「なぜ?」と怒り、変化を拒む
ホー(Haw)内省型怖がりながらも、やがて前へ進む

この物語の本質的な問いはただひとつ:

「変化が起きたとき、あなたはどう動くか?」


3|読んで感じた4つの教訓(要約)

  1. 変化の“におい”を嗅ぎ分ける力を持とう
     目に見える変化が起きる前に、さりげない兆しに気づけるかが大事。
  2. チーズが動く前に、自分も動こう
     環境が完全に変わってからでは遅い。早めの対応がダメージを減らす。
  3. 複数の地図を持とう
     1つの道(スキル、収入源、人間関係)に依存しすぎると危ない。
  4. 恐怖は、歩き出すことで小さくなる
     動き始めは怖い。でも1歩目を踏み出すことで、世界が広がっていく。

4|研修医時代の私と“ヘム”

医学部を出て研修医になったばかりの頃。周囲は「産婦人科って大変だよね」「夜勤多くない?」「女医さんばかりで浮きそう…」なんて話していて、私も正直ビビっていました。

でもこの本を読んで思いました。

変化は、怖がっても起こる。だったら、その先に進んだほうがいい。

医療の世界も、迷路のようなもの。
ガイドラインは毎年更新され、医療技術も常に進化しています。
そこで立ち止まっていては、取り残されるのは自分自身です。


5|読む価値はある? → たった数分で一生モノの気づきが得られる

この本は非常に読みやすく、英語が苦手な方でも日本語版なら30分〜1時間もあれば読了できます。通勤の合間やランの後のクールダウン時間にもぴったり。

こんな人におすすめ

  • キャリアの選択に迷っている研修医・医学生
  • サイドビジネスや副業を始めたい人
  • 職場環境や人間関係が変化して不安な人
  • ランナーとして「次の目標」を見失っている人

書籍情報


印象的な一節(訳より抜粋)

変化は必ず起こる。チーズのにおいをかぎ続けよ。チーズが古くなっていないか、常に気をつけろ。


まとめ:チーズがなくなっても、走り出せるか?

市民ランナーも、医者も、会社員も、親も、みんな迷路の中を走っています。

今の場所にチーズがなくなったとき、あなたはどうしますか?
迷わず走るスニッフ? 立ち止まるヘム?
あるいは、自分を励ましながら前へ進むホー?

まずは、ページをめくることから。
新しいチーズは、すぐそこにあるかもしれません。

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