子どもと一緒に心を豊かにする時間:絵本『フレデリック』から学ぶ親子の気づき

日々の日記 / Daily Journal

寒さが少しずつ増してくる季節、寝かしつけの時間は、子どもとの大切なコミュニケーションの時間です。私は毎晩、子どもたちと一緒に絵本を読む習慣を持っています。忙しい日々の中で、ほんの少し立ち止まって、絵本を通して子どもと向き合う時間は、私にとっても心の栄養になっています。

先日、子どもたちに読んだのは、レオ・レオニ作の『フレデリック』という絵本です。この絵本は、冬に備えて食料を集めるネズミたちの物語。とてもシンプルなストーリーですが、読んでいるうちに、子どもたちは物語に夢中になり、私は大人としての気づきを得ることができました。


『フレデリック』の物語と子どもの反応

『フレデリック』は、冬に備えて食料を集めるネズミたちの群れの中で、少し変わったネズミ・フレデリックが登場する話です。仲間たちは穀物やナッツを集めるのに忙しい中、フレデリックは「太陽の光を集めている」と言ったり、「色を集めている」と言ったり、「ことばを集めている」と言います。仲間たちは最初、彼のことを理解できません。しかし冬が訪れ、寒く暗い日々の中で、フレデリックは集めた「光」「色」「ことば」を仲間たちに届け、心を温めるのです。

私の子どもたちは、ページをめくるたびに目を輝かせ、フレデリックの言葉を真似して楽しんでいました。「ことばを集めるってどういうこと?」と興味津々で聞いてくる姿に、私は改めて物語の力を感じました。子どもにとっては絵や色、リズムのある言葉そのものが楽しいのですが、大人が読みながら考えると、その背後にある深いメッセージが見えてきます。


フレデリックの言葉が教えてくれること

「おひさまの光をあつめている」「いろをあつめてる」「ことばをあつめてる」――この言葉は、子どもたちには単なる遊びや想像として響く一方で、大人にとっては大切な心の栄養の象徴に思えます。

忙しい日常生活の中で、私たちは物理的な生活の充実ばかりを追いかけがちです。食べ物やお金、仕事の成果など、目に見える「量」を増やすことに意識が向きます。しかし、心の中に光や色、ことばを蓄えることも同じくらい重要です。フレデリックは、仲間が気づかない間に心を豊かにする準備をしていたのです。

私はこの部分を読みながら、子どもだけでなく自分自身の生活も振り返りました。「最近、心が満たされる時間をちゃんと取れているだろうか」と。仕事や家事に追われる毎日だからこそ、フレデリックのように、目には見えない「心の栄養」を意識して集める時間が必要なのだと感じました。


読み聞かせを通じて得られる親子の気づき

読み聞かせは、単に子どもを寝かしつけるための手段ではありません。物語を通して、子どもの感受性を知り、親も新たな発見を得られる時間です。

例えば、フレデリックが「ことばを集める」と言った瞬間、私の子どもは「どういう意味?」と問いかけてきました。そこから、日常生活の中で美しい言葉や楽しい言葉を大切にすることの意味、感謝の気持ちを表現することの大切さを一緒に話すことができました。子どもに説明しながら、自分も再認識するのです。

また、冬の季節感とリンクさせると、物語の中の寒さや暗さ、そしてフレデリックの光や色が与える温かさが、よりリアルに感じられます。物語を読むことで、季節や自然の変化、生活のリズムを子どもと共有できるのも大きな魅力です。


レオ・レオニの人生と絵本作りの背景

レオ・レオニはオランダ生まれ、幼少期にイタリアへ移住し、後にアメリカで絵本作家として活躍しました。彼は広告デザインや美術の経験を持ち、その経験を活かして絵本を作りました。独自の美術感覚と、子ども向けに複雑なテーマを分かりやすく表現する才能が、彼の作品には表れています。

『フレデリック』の他にも、『あおくんときいろちゃん』など、色や感情、友情などの抽象的なテーマを絵本として描くことで、子どもだけでなく大人も考えさせられる作品を数多く残しました。彼の絵本には、目に見えるものだけでなく、心に感じるものを大切にするメッセージが込められているのです。


絵本から学ぶ大人の豊かさ

フレデリックの生き方から学べるのは、物質的な豊かさと精神的な豊かさの両立の重要性です。冬に備えて食料を集める仲間たちのように、生活を充実させるために努力することはもちろん必要です。しかし、それだけではなく、心を潤すもの、感性や言葉、色彩や想像力を育むことも忘れてはいけません。

私はこの絵本を読んだ後、家事の合間や通勤時間に、少しだけ自分の「心の栄養」を意識するようになりました。お気に入りの音楽を聴いたり、絵を眺めたり、言葉や文章を楽しむことも、立派な「光や色、ことばを集める」時間です。子どもと一緒に読むことで、親自身も日常の中に小さな幸せを見つけられるのです。


終わりに

『フレデリック』は、たった一匹のネズミの物語ですが、その中に描かれた豊かさや想像力は、子どもだけでなく大人にとっても大切な気づきを与えてくれます。読み聞かせの時間は、子どもとのつながりを深めるだけでなく、親自身の心も育ててくれます。

もしまだ寝かしつけの絵本に迷っているなら、ぜひ『フレデリック』を手に取ってみてください。そして、子どもと一緒にページをめくりながら、心の栄養を集める時間を楽しんでみてください。物語の中で笑い、考え、感じることで、日々の生活が少し豊かに、温かくなるはずです。

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